雑誌やインターネットの物件情報は あまり集めることができなかった。
4月後半になり、アセリが出てきた。
引越の予定は6月半ばだ。
6/21付けで、山梨の新しい会社に出勤しなければいけないから、その前には、引越をしておかないといけない。
物件を探す時間は週末しかないが、挨拶や引越の準備などで週末も忙しいので 毎週末に山梨に行くワケにもいかない。
「このゴールデン・ウィークが勝負だ」と自分に言い聞かせた。
ゴールデン・ウィークに3日間の自由な時間が取れたので、妻子を横浜のアパートに残し、クルマで山梨に向かった。
現地に行って動き回って自力で探す
まずは、職場の近くで物件を探した。
クルマで職場近辺をグルグル回って、アパートなどを物色する。
(あ、良さそうだな)と思うアパートには、空き部屋はなかった。
「貸家あります」なんていう看板が無いかなぁ、と思うのだが、それも全く見つからない。
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アセっていたこともあって、空家っぽい家を見つけて、近所を歩いている人に
「借りられる家を探しているのですが、あの家は空家ですか?」
と聞いてみたりもした。
(コイツ、あやしい・・・)
という顔をされ、「空いてるけど、たぶん貸さないとと思うよ」と冷たく言われてしまった。
考えてみれば当たり前だ。
都会でだって、そんなことを言ってくる人がいたら警戒しちゃうもんなぁ。
現地の不動産屋で探す
(これはもう、不動産屋に頼るしかない)と決め、前もって調べておいた不動産屋をあたってみた。
しかし、それらの不動産屋は別荘地専門が多く、希望の貸家物件やアパートの物件は全く無かった。
次にふつうの不動産屋(なんだそれ?)を探した。
しかし、駅前に行っても不動産屋が見当たらない。
(駅前に不動産屋がないのか・・・)
と落胆しながらも、公衆電話ボックスに飛び込み、電話帳で不動産屋を探した。
片っぱしから電話をして、物件情報を聞く。
でも、やはり、希望の物件はなさそうだった。
時期も悪かったのだ。
借家物件やアパート物件は3、4月と9、10月に動くことが多い。
ただでさえ少ない物件は、5月ではさらに少なくなる。
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丸1日 八ヶ岳南麓を車でグルグルと回ったが、収穫はなかった。
その日は、釜無川(富士川)の川原にテントを張った。
(お金節約のため、この2日間はキャンプをした)
川のせせらぎを聴きながら、たき火をして、コンビニで買ったバーボンを飲みながら、
(このままじゃ見つかりそうもないなぁ)
と途方にくれてしまった。
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今日行った、白州町の不動産屋が、
「このヘンは物件が少ないから、甲府まで下って探した方が良いよ」
と言っていた。
明日は甲府で探してみるか、と考えながら寝袋に入った。
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