田舎で勤め始めた工場では、新しい生産管理システムのテストが始まり、テストデータの準備、マスタの整備、シミュレーションの実施と評価が進み始めた。
毎日が目の回るような忙しさで、僕の残業が増えてきた。
家に帰るのが午前様になってしまったり、早朝出勤も増えてきた。
何のための田舎暮らしなのか?
「仕事」よりも、「お金」よりも、「家族」と「自分の時間」を大切にするための「Iターンで田舎暮らし」だったのだが、それが崩れてしまっていた。
家に帰ると3歳の長男は既に寝てしまっていて、話すこともできない。
帰りが22時を過ぎそうな時は、妻にも「先に寝ているように」と言っておいた。
朝、僕が疲れているので、早く起こしてはイケナイと思っているらしく、妻と長男は、ヒソヒソ声で話しをしていたりした。
睡眠不足で、朝はギリギリまで寝ていて、夫婦の会話も少なくなっていた。
もうすぐ出産の妻をいたわることもむずかしくなってきていた。
(ん?なんかオカシイぞ・・)(これじゃ横浜にいたときと変わらないんじゃ?)と思い始めていた。
引越し後2か月でまた引越しをする
次男の出産予定は、10月初旬だった。
そこで、予定を早めて8月に神奈川の妻実家へ、出産準備のための妻子だけの引越しをすることにした。
妻と長男の面倒を実家でみてもらえば、僕が山梨である程度不規則な生活をしても、全然問題はなくなる。
6月下旬に引越しをして、ようやく荷物が片付いたのに、また引越しの準備をするのが少し面倒だったけれど、仕方がない。
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8月のお盆前に、妻と長男は 実家に帰った。
しかし、新システムのスケジュールは予定どおりには進まなかった。
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